「幸せは老後にあるものではない」と聞いて、皆さんはどう思いますか?多くの方が「今は忙しいから」「将来落ち着いてから」と考えがちですが、本当の幸せは、未来だけでなく今この瞬間にも存在しています。大切なのは、そのことに気づき、行動することです。
私はファイナンシャルプランナーとして、多くの方の家計や資産計画に携わってきました。その中で感じるのは、未来のために貯蓄をすることはもちろん重要ですが、現在の生活を見つめ直し、今この瞬間に幸せを感じられるようになることも同じくらい重要だということです。

今の幸せに気づくために
日々の生活の中で、当たり前のように感じていることが将来も続くとは限りません。健康で働けること、家族と笑顔で過ごせること、自分の好きな時間を持てること――これらはすべて、私たちにとって大きな幸せの源です。けれども、この当たり前のような日常が、歳を重ねるにつれて少しずつ変化する可能性があるのも事実です。
例えば、病気やケガで仕事を続けられなくなったり、大切な人との時間が減ってしまったりするかもしれません。このような未来のリスクに備えることが必要ですが、その一方で「今がどれだけ幸せか」を認識し、感謝することも非常に重要です。
冷静に現在を分析する
未来を考える上で欠かせないのが、現在の状況を冷静に分析することです。収入、支出、貯蓄額、資産運用の状況などをしっかりと把握しましょう。
例えば、以下のポイントをチェックしてみてください:
- 収入と支出のバランス:毎月の収入に対して、どれだけの支出をしていますか?無駄な出費はありませんか?
- 非常時の備え:急な病気やケガ、災害に備えた予備費はありますか?
- 将来の目標:老後の生活費、子どもの教育費、マイホーム購入など、大きな支出を想定していますか?
これらをリストアップし、見直すことで、自分がどのような生活スタイルを維持し、何に備えるべきかが見えてきます。
貯蓄計画を明るく進める方法
貯蓄というと「我慢」や「節約」といった暗いイメージを持つ方もいますが、実際には「未来の自分を喜ばせる投資」として捉えることができます。以下の方法を試してみてください:
- 小さな成功体験を積む 例えば、毎月5000円の積立を始めるだけでも、数年後には大きな金額になります。この達成感が次の目標につながります。
- 未来の幸せを具体的に描く 老後に行きたい旅行先や趣味、理想の暮らしをイメージし、そのための資金を計画的に準備するのは楽しい作業です。
- 家族や友人と共有する 一人で進めるよりも、家族や信頼できる友人と一緒に計画を立てると、モチベーションが続きやすくなります。
緊張感と安心感のバランス
貯蓄や資産運用を考えるときには、適度な緊張感を持つことも大切です。しかし、その緊張感が過剰になると、日々の生活が苦しくなり、幸せを感じられなくなってしまいます。
ポイントは、目標を設定しつつ、現在の生活も楽しむこと。例えば、毎月の予算を組む際に「楽しみ費」をあらかじめ設定しておくと、計画的にお金を使いながらも、ストレスを溜めずに貯蓄が進みます。
最後に
未来の幸せを計画的に作ることは、今の幸せを大切にすることと表裏一体です。冷静に現在を分析し、将来を見据えた計画を立てることで、より安心して日々を楽しむことができます。
幸せは老後だけでなく、今この瞬間にもあります。そのことを忘れずに、明るく前向きに、そして少しの緊張感を持って貯蓄計画を始めてみましょう。あなたの未来が、きっともっと輝くものになるとおもいます。
